目次
はじめに
本書の目的
このドキュメントは、プロの料理人が教える明太子パスタの本格レシピ集です。家庭でも再現しやすいように、下処理から味付けのコツまで丁寧に解説します。
この本で学べること
明太子の下処理方法、材料の選び方、火加減や乳製品の扱い方など、失敗しないためのポイントを詳しく紹介します。クリーム系、バター活用、アーリオ・オーリオ風など多様なバリエーションも扱います。
誰に向いているか
初心者から中級者まで、家で美味しい明太子パスタを作りたい方に向けています。プロの技をわかりやすく噛みくだいて説明します。
読み方と使い方
章ごとにテーマ別レシピとコツを載せています。まず基本の下処理と味付けを読み、好みのバリエーションに進んでください。実践しながら参照すると理解が深まります。
大切にしていること
素材の扱いとシンプルな調味のバランスを重視します。工程を丁寧に守れば、家庭でもプロに近い味が再現できます。ぜひ気軽に試してみてください。
プロが教える明太子クリームパスタの極上レシピ
材料(1人分)
- スパゲッティ 100g
- 明太子 1本(約30g)
- 生クリーム 100ml
- ニンニク 1〜2片
- オリーブオイル 大さじ1〜1.5
- バター 10g
- めんつゆ(希釈タイプなら小さじ1程度)
- 塩・黒胡椒・パスタ茹で湯 適量
下ごしらえ
- 明太子の皮を包丁で切り、スプーンで優しく取り出す。粒を潰しすぎないように軽くほぐします。塩分が強ければぬるま湯で表面だけさっと洗って水気を切ります。
- ニンニクは薄切りにし、茹で湯に塩を入れておきます。
作り方
- パスタを表示時間より1分短めに茹で、茹で湯を少量(お玉1杯)取っておきます。
- フライパンにオリーブオイルを入れ弱火でニンニクをじっくり香りを出すように炒めます。
- 生クリーム・めんつゆ・バターを加え中火で軽く煮詰め、とろみが出たら火を止めます。強火は分離の原因になります。
- 火を止めてから明太子を加え、余熱でやさしく混ぜ合わせます。必要なら茹で湯で濃度を調整します。
- 茹で上がったパスタを加え、ソースをよく絡めて器に盛ります。
プロのコツ
- 明太子は最後に加えることで香りと食感を生かせます。
- クリームは煮詰め過ぎないよう注意してください。少量の茹で湯で滑らかになります。
- トッピングに刻み海苔・刻みネギ・黒胡椒をおすすめします。
簡単で美味しい明太子クリームパスタ
材料(1人分)
- パスタ 100g
- 生クリーム 100ml
- 辛子明太子 40g(薄皮を取り除く)
- ニンニク 10g(みじん切り)
- パスタのゆで汁 60ml
- オリーブ油 大さじ1.5
- 醤油 少量
- 塩コショウ 適量
- お好みでレモン汁やタバスコ 少量
下ごしらえ
明太子は包丁で切り開き、スプーンで中身をこそげ取ります。生クリームとゆで汁は分量を計り、ニンニクはみじん切りにしておきます。パスタ用の湯はたっぷり沸かし、塩を加えておきます。
作り方(手順)
- パスタを袋の表示時間より1分短く茹でます。
- フライパンにオリーブ油とニンニクを入れ、弱火で香りを出します。
- ゆで汁60mlを加えて温め、火を弱めます。
- 生クリームを加えて軽く温め、醤油を数滴落として味を整えます。
- 明太子を加え、手早く混ぜます(長く加熱しない)。
- 茹で上がったパスタをフライパンに移し、ソースとよく和え、塩コショウで仕上げます。
コツとアレンジ
- 明太子は最後に加えると風味が残ります。
- レモン汁を少量加えると爽やかになります。タバスコは少しで味が引き締まります。
- バターを5gほど加えるとコクが増します。
盛り付け
温めた皿に盛り、刻み海苔や小口切りの青ネギを散らすと彩りと香りが良くなります。
バターを活かした明太子パスタ
材料(1人分)
- 明太子:1本
- ニンニク:1かけ
- 水:300ml
- 牛乳:100ml
- めんつゆ:小さじ1
- バター:少々(10〜15g)
- 大葉・海苔:適量
- パスタ:100g
作り方
- 明太子は包丁で軽く裂き、薄皮を取り除きます。ニンニクは包丁の腹で潰しておきます。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩(分量外)を入れてパスタを表示時間通りに中火で茹でます。
- フライパンにバターの半量(5g程度)を入れ、弱めの火でニンニクを香りが出るまで炒めます。焦がさないように注意してください。
- 別の小鍋に水300mlと牛乳100ml、めんつゆ小さじ1を入れて軽く温めます(沸騰させない)。
- パスタが茹で上がったら火を止め、湯切りをしてフライパンに移します。フライパンの火は消しておきます。
- 温めた水・牛乳液を加え、残りのバターと明太子を加えて余熱で優しく混ぜます。明太子を加えるときは強くかき混ぜず、余熱だけで火を通すとボソボソになりにくいです。
ポイントとコツ
- 明太子は加熱しすぎると粒が崩れやすいので、火を止めてから混ぜることで滑らかな仕上がりになります。
- めんつゆとバターが合わさると旨味とコクが出ます。味が薄ければめんつゆを少し足してください。
- ニンニクは焦がすと苦味が出るので弱火で香りを出す程度にします。
盛り付け
お皿に盛ってから刻んだ大葉と刻み海苔をたっぷり乗せてください。温かいうちに召し上がれます。
シンプルな定番明太子パスタ
はじめに
飽きのこない定番の一皿です。材料は手軽で、短時間で作れます。温かいうちに手早く仕上げるのが美味しさのポイントです。
材料(2人分)
- スパゲティ 200g
- 明太子 1本(約30〜40g)
- 大葉 5枚(千切り)
- 有塩バター 20g
- しょうゆ 小さじ1
- マヨネーズ 大さじ1
- ゆで汁 大さじ2
- 刻みのり 適量
下ごしらえ
- 明太子は皮を切って中身をそっと取り出します。2. しょうゆとマヨネーズを混ぜ、明太子の中身と合わせます。3. 大葉は千切りにします。パスタは表示より1分短めに茹で、ゆで汁を大さじ2取っておきます。
作り方
- フライパンにバターを入れ、弱めの中火で溶かします。香りが出たら火を弱めます。2. 茹で上がったパスタをフライパンに移し、取り分けたゆで汁と明太子ソースを加えます。3. 手早く全体を和え、ソースが均一になったら火を止めます。4. 器に盛り、大葉と刻みのりを散らして出来上がりです。
コツとポイント
- ゆで汁のでん粉がソースをなめらかにします。少しずつ加えて調整してください。
- マヨネーズでコクを出し、しょうゆで風味を引き締めます。辛さは明太子の量で調整できます。
- 温かいうちに和えて召し上がってください。冷めると固まりやすいです。
アーリオ・オーリオスタイルの明太子パスタ
材料(1人分)
- スパゲッティ(マルテッリ2.0mm)100g
- 明太子 50g(皮ごと細かく刻む)
- トマトソース 30cc
- カラブリア産唐辛子 1本(輪切り)
- 青森県産ニンニク 1片(薄切り)
- イタリアンパセリ 適量(みじん切り)
- オリーブオイル 適量(仕上げ用)
作り方
- 大きめの鍋で塩を入れた湯を沸かし、パスタを表示時間より1分長めに茹でます。
- フライパンにオリーブオイル大さじ2を入れ弱火にかけ、ニンニクと唐辛子を入れてゆっくり香りを出します。ニンニクが薄く色づいたら火を止めます。
- パスタの茹で汁をコップ1杯分取っておきます。パスタを茹で上げ、残り30秒のタイミングでトマトソース30ccをフライパンに加え、弱火で温めます。
- 茹で上がったパスタをフライパンに入れ、茹で汁をおたま1杯分加えて手早く混ぜ、オリーブオイル大さじ1とみじん切りパセリを加えて絡めます。
- 皿に盛り、刻んだ明太子を中央にのせて完成です。食べる直前に明太子を混ぜると風味が立ちます。
コツとバリエーション
- ニンニクは中火で急に色づかせないこと。苦味が出ます。
- 明太子の塩気で味が決まるので、最後に味見してから塩を足してください。
- バター小さじ1を加えるとコクが出ます。柚子胡椒や刻みしそを添えると和のアクセントになります。
生クリームを使った濃厚パスタ
材料(1人分)
- バリラ1.4mm 100g
- 青森県産ニンニク 2片(みじん切り)
- コンソメ 小さじ1強
- 生クリーム 15g
- カルピス社バター 10g
- 明太子 40g(薄皮を取り出す)
- 大葉 5枚(千切り)
- 黒胡椒 たっぷり
- 水 350cc
作り方
- 大きめの鍋で塩(分量外)を加えた湯を沸かし、バリラを表示時間より1分短く茹でてアルデンテにします。
- フライパンにバターを溶かし、弱火でニンニクを香りが出るまで炒めます。
- 水350ccとコンソメを加えてひと煮立ちさせ、火を弱めます。
- 生クリームを加えて温め、沸騰させないように注意します。
- 明太子をほぐして加え、ソースとよく混ぜます。
- 茹で上がったパスタをフライパンに移し、ソースを絡めます。必要ならパスタの茹で汁を少し足して濃度を調整します。
調理のポイント
- 生クリームは温めてから加えると分離しにくくなります。
- 火は強くせず、とろりとした状態で仕上げます。
- 明太子は加熱しすぎると風味が飛ぶので、ソースに入れてから手早く和えます。
仕上げと盛り付け
- 器に盛り付けて大葉を散らし、黒胡椒をたっぷりと振ってください。
- 濃厚な味わいなので、酸味のあるサラダやさっぱりした副菜とよく合います。