目次
はじめに
明太子は、辛みと旨みがほどよく調和した食材です。ご飯との相性が良く、お弁当のおかずに向いています。本書では、定番の卵焼きやおにぎりから、じゃがいもやブロッコリーを使った簡単アレンジまで、忙しい朝でも手早く作れるレシピを紹介します。
本書の目的
毎日の弁当作りを楽にし、食べる人に喜ばれる献立を増やすことを目的としています。明太子の風味を活かす調理法を中心に、冷めても美味しく食べられるポイントを分かりやすくまとめました。
明太子の魅力
・少量で味が決まるため、調味が簡単です。
・マヨネーズやバター、チーズなどと相性が良く、アレンジが広がります。
・冷めても風味が残りやすく、お弁当向けです。
本レシピ集の特徴
・材料は身近なものを中心にしています。
・調理時間は短めで、朝の忙しい時間に対応します。
・保存や持ち運びのコツも随所に解説します。
この章のあとに続く各レシピでは、具体的な分量や手順、冷めても美味しくするコツを丁寧に紹介します。ぜひ気軽に試してみてください。
明太子入り卵焼き
材料(2人分)
- 卵 3個
- 明太子 1腹(約50g)
- 牛乳 大さじ1
- 砂糖 小さじ1(好みで減らす)
- 塩 ひとつまみ
- サラダ油 適量
下ごしらえ
- 明太子は包丁で切り開き、中身をスプーンで取り出します。皮は取り除くと混ざりやすいです。
- 卵をよく溶き、牛乳・砂糖・塩を加えて軽く混ぜます。牛乳を加えると焼き上がりがふんわりします。
作り方
- 卵液の半量に明太子を加えて混ぜます。残りはそのままにします。
- フライパンに油を薄く熱し、卵液を少量流して薄く広げます。
- 半熟になったら端から巻き、手前に寄せます。
- 空いたところに再び油を引き、残りの卵液を流し入れます。巻いた卵の下にも流し込み、同様に繰り返します。
- 全て巻き終えたら火を弱め、形を整えてから取り出し、少し冷ましてから切ります。
調理のコツ
- 中火〜弱火でじっくり焼くと焦げずにふんわり仕上がります。
- 卵液に入れる明太子はあらかじめ混ぜすぎないと層になって見た目がきれいです。
冷めてもふんわり保つポイント
- 牛乳を少量入れること、加熱しすぎないことがポイントです。
- 焼き上がりすぐにラップで包むと蒸気で柔らかさが保たれます。
アレンジ例
- 刻んだ青ねぎを加えると風味が華やぎます。
- とろけるチーズを少量入れるとコクが出ます。
- 海苔を巻いて和洋折衷の一品にしても美味しいです。
明太子とじゃがいものチーズ焼き
材料(2人分)
- じゃがいも 中2個(約300g)
- 明太子 1腹(約50g)
- マヨネーズ 大さじ2
- ピザ用チーズ 80g
- 塩・こしょう 少々
- オリーブオイル(またはサラダ油)小さじ1
下準備
- じゃがいもは皮をむき、薄切りにします(3mm程度)。水にさらしてでんぷんを抜き、よく水気を切ります。
- 明太子は薄皮を取り、ほぐしておきます。マヨネーズと混ぜ合わせておきます。
作り方
- 鍋に湯をわかし、じゃがいもを2〜3分ほど下茹でします。柔らかくなりすぎないよう注意します。
- 耐熱皿に薄くオリーブオイルを塗り、じゃがいもを重ならないように並べ、軽く塩・こしょうをふります。
- じゃがいもの上に明太子マヨを均等にのせ、ピザ用チーズをたっぷりかけます。
- 200℃に予熱したオーブンで10〜12分、表面にこんがり焼き色がつくまで焼きます。トースターでも可(様子を見ながら6〜8分)。
お弁当にするポイント
- 冷めても味がなじんでおいしく、ボリュームもあるためお弁当に向きます。
- 持ち運ぶ際はカップに入れると崩れにくくなります。
- 焼き上がり後に少し時間をおくと切り分けやすくなります。
バリエーションとコツ
- ベーコンやコーンを加えると風味と食感が増します。
- じゃがいもは厚めにするとほくほく感、薄めにするとしっかり焼き色がつきます。
- 明太子の辛さは量で調整してください。
保存・温め直し
- 冷蔵で2日程度保存できます。温め直す場合はオーブントースターで3〜5分ほど焼くと香ばしさが戻ります。
明太子マヨネーズのブロッコリー和え
説明
塩ゆでしたブロッコリーに明太子とマヨネーズを合わせた、簡単で彩りの良い一品です。お弁当のすき間おかずや副菜に向き、カリフラワーで代用してもおいしく作れます。
材料(2〜3人分)
- ブロッコリー:1株(約200g)
- 明太子:1腹(約40g)
- マヨネーズ:大さじ2
- 塩:小さじ1(ゆで用)
- レモン汁:少々(お好みで)
- 黒胡椒・刻み海苔・ごま:適量(飾り用)
作り方
- ブロッコリーは小房に分け、茎は皮をむいて厚さをそろえる。
- 沸騰した湯に塩を入れ、ブロッコリーを1〜2分程度、色が鮮やかになるまで茹でる。冷水にとって水気を切る。
- 明太子は皮を取り、フォークでほぐす。マヨネーズとよく混ぜ合わせる。お好みでレモン汁を少し加える。
- ブロッコリーに明太子マヨを和え、器に盛る。黒胡椒や刻み海苔、ごまを散らす。
ポイント
- ブロッコリーは茹で過ぎに注意し、食感を残すと味がよくなります。
- 明太子の塩分があるので、味見をしてから追加の塩を足してください。
アレンジ
- カリフラワーや茹でたアスパラで代用できます。
- よりコクを出したい場合はマヨネーズを少し増やすか、バター少々を混ぜても合います。
保存
- 冷蔵で2日以内に食べ切ってください。時間がたつと水分が出るので、食べる前に和え直すとよくなります。
明太子としめじのバター炒め
材料(2人分)
- 明太子:1腹(約60〜80g)
- しめじ:1パック(約100g)
- バター:15g
- しょうゆ:小さじ1
- みりん(お好みで):小さじ1/2
- 塩・こしょう:少々
下ごしらえ
- 明太子は皮を開いて中身をほぐします。大きな粒は包丁で軽く切ると食べやすくなります。
- しめじは石づきを落とし、小房に分けます。水で洗いすぎないように気を付けます。
作り方
- フライパンを中火で温め、バターを入れて溶かします。
- しめじを入れて炒め、全体に油が回ったら塩・こしょうを軽くします。
- しめじがしんなりしてきたら、ほぐした明太子を加え、手早く混ぜます。
- 最後にしょうゆとみりんを回し入れて風味をつけ、火を止めます。明太子の香りを活かすため、炒めすぎないようにしてください。
コツとポイント
- 明太子は火を通しすぎると硬くなるため、仕上げは手早く行います。
- バターの塩気があるので、味見をしてから塩は控えめにします。
- しめじの代わりにえのきやマッシュルームでもよく合います。
お弁当に詰めるときの注意
- 冷ますときは平らな容器で広げ、粗熱を取ってから入れてください。熱いまま詰めると水分が出やすくなります。
- ごはんの上にのせると主菜になります。彩りに小口切りの万能ねぎや炒りごまを振ると見た目が良くなります。
明太子おにぎり
材料(2個分)
- 温かいご飯:茶碗2杯分(約300〜360g)
- 明太子:1腹(ほぐして約30〜40g)
- 白ごま:小さじ1
- 塩:少々
- 焼きのり:1〜2枚
作り方
- 明太子は包丁で軽く切り、スプーンなどで中身をこそげ取りほぐします。皮は使いません。
- 温かいご飯に塩をひとつまみ入れ、明太子と白ごまを加えてしゃもじでさっくり混ぜます。ご飯を押しつぶさないように優しく混ぜるとふんわり仕上がります。
- ラップを広げ、ご飯を半量のせて丸または三角ににぎります。強く握りすぎないよう注意してください。
- おにぎりを焼きのりで包んで完成です。海苔は食べる直前に巻くとパリッとします。
アレンジ例
- 梅干し:細かく刻んだ梅干しを少量混ぜると酸味が効きます。
- 塩昆布:香ばしさと旨味が増すので少量加えても美味しいです。
- 焼きおにぎり:表面に薄く油を塗り、明太子を少しのせてグリルで焼くと香ばしくなります。
保存と注意点
作りたてが一番美味しいため、時間が経つ場合は冷蔵庫で保存し、当日中に食べ切ることをおすすめします。冷えると明太子の風味が落ちやすいので、できれば保温容器や保冷剤で温度管理してください。
作るときのコツ
- ご飯は熱すぎない温度(炊きたてでも少し冷ます)で混ぜると明太子が均一に広がります。
- 明太子の量は好みで調整してください。辛さが強い場合はマヨネーズを少量混ぜるとまろやかになります。
その他の明太子を使ったお弁当おかず
1. たらのトースター焼き(明太子と梅しそ風味)
材料:たら切り身1枚、明太子1/2腹、梅肉小さじ1、しそ1枚、塩・油少々。
作り方:たらに塩をふり、明太子と梅肉を混ぜて上にのせます。しそを刻んで散らし、トースターで8〜10分焼きます。香ばしく焼ければ弁当の主菜にぴったりです。
2. 明太ちくわの豚肉巻き
材料:ちくわ4本、明太子1/2腹、薄切り豚肉8枚、塩・こしょう、油。
作り方:ちくわに明太子を詰め、豚肉で巻きます。フライパンで焼き、焼き色がついたら弱火で中まで火を通します。冷めてもおいしいのでお弁当に向きます。
3. 鶏むね肉の揚げない明太フリッター
材料:鶏むね肉200g、明太子1/2腹、薄力粉大さじ3、卵1個、塩・こしょう、油少量。
作り方:鶏肉を一口大に切り、明太子と混ぜます。薄力粉と卵を加えて衣を作り、フライパンで少量の油で両面を揚げ焼きにします。ヘルシーに仕上がります。
4. 明太チーズ入り鶏つくね
材料:鶏ひき肉300g、明太子1/2腹、ピザ用チーズ適量、塩・片栗粉少々、油。
作り方:ひき肉に片栗粉と塩を混ぜ、俵形に成形して中央に明太子とチーズを詰めます。フライパンで焼き、火が通ったら完成です。冷めてもチーズがとろりとおいしいです。
ちょっとした工夫で明太子は主菜にも副菜にも使えます。保存や冷めた時の風味にも気を配ると、お弁当がさらに喜ばれます。