目次
はじめに
本書の目的
この文書は、明太子とバターを組み合わせたおつまみレシピをわかりやすく紹介します。家庭で手軽に作れるレシピを中心に、素材の組み合わせや調理のコツを丁寧にまとめました。
取り上げる内容
九条ネギのバターホイル焼き、豆苗の明太バター和え、じゃがいもを使ったおつまみなど、全11章でバラエティ豊かなメニューを紹介します。居酒屋風の一品や保存が効く万能めんたいバターの作り方も含みます。
明太子とバターの魅力
明太子のピリッとした旨味とバターのまろやかなコクがよく合います。短時間で味がなじみ、パンやご飯、酒のお供にぴったりです。
読者へのお願い
材料のアレルギーや塩分にはご注意ください。調理は火加減や加熱時間を守って、安全にお楽しみください。
九条ネギと明太子のバターホイル焼き
ひとこと紹介
九条ネギの甘みと辛子明太子の旨味をバターがまとめる、簡単で香り豊かな一品です。トースターで手軽に作れて、酒の肴にもご飯のお供にもぴったりです。
材料(2人分)
- 九条ネギ 1束(斜め薄切りにする)
- 辛子明太子 2腹
- バター 約20g(明太子の切り目に挟む)
- 酒 小さじ1
- 黒こしょう 少々
- アルミホイル
作り方
- ネギは斜め薄切りにしてボウルで軽く混ぜ、アルミホイルの中央にたっぷり敷きます。
- 明太子は中央に包丁で浅く切れ目を入れ、薄切りにしたバターを挟みます。皮は破らないよう注意してください。
- 明太子をネギの上に並べ、酒を全体に回しかけます。
- ホイルでしっかり包んでトースターで約7〜10分、明太子に火が通るまで焼きます。オーブンなら200℃で10〜12分が目安です。
- 開けて仕上げに黒こしょうを挽き、器に盛ります。
ポイントとコツ
- 明太子は加熱しすぎると固くなるので、焼き時間は様子を見ながら調整してください。
- ネギをたっぷり使うとバターや明太子の旨味を吸って美味しくなります。
- バターは無塩でも有塩でもOKですが、塩気を見て味を調整してください。
盛り付け・相性
- ペールエールなど香り控えめのビールとよく合います。白ごはんにのせても相性抜群です。
バリエーション
- 大葉を敷いて香りを足す、七味や刻み海苔をトッピングする、チーズを少しのせて焼いてもおいしいです。
調理時間は下ごしらえ含めて約15分、難易度は易しいのでぜひ気軽にお試しください。
豆苗の明太バター和え
材料(2人分)
- 豆苗:1パック
- 明太子:1/2腹
- 本バター:15g
- しょうゆ:小さじ2
- 焼きのり:1/2枚
作り方
- 豆苗は根元を落とし、3〜4cmの長さに切ります。
- 明太子は薄皮を取り、1cmより小さくほぐします。
- 耐熱ボウルに豆苗と明太子を入れ、バターとしょうゆを回しかけます。
- ふんわりラップをして600Wの電子レンジで1分加熱します。豆苗の食感を残したい場合は50秒程度で止めてください。
- 加熱後は熱いうちに全体をさっと混ぜ、器に盛って焼きのりを手でちぎって散らします。
ワンポイント
- バターは無塩でも調整できます。塩気が足りなければしょうゆを少し足してください。
- 電子レンジの機種で加熱時間が変わるので、初回は短めに様子を見てください。
- 耐熱ボウルは熱くなります。取り出すときは火傷に注意してください。
アレンジ
- 刻み万能ねぎや白ごまを散らすと彩りと風味が増します。
- ツナ缶や刻んだベーコンを加えてボリュームアップできます。
手早く作れておつまみや副菜にぴったりの一品です。豆苗の爽やかな食感と明太バターの旨みがよく合います。
じゃがいもを使った明太バターおつまみ
はじめに
じゃがいもと明太バターは相性が抜群で、シンプルなのに満足感が高いおつまみになります。ここでは定番の「やみつきじゃが明太バター」を中心に、短時間で作れるレシピとアレンジを紹介します。
材料(2〜3人分)
- じゃがいも 中2個(約300〜350g)
- 明太子 1腹(約60g)
- バター 20g
- 塩 適量
- 黒こしょう 少々
- 小ねぎ(刻み) 適量
作り方(約20分)
- じゃがいもはよく洗い、皮付きのまま一口大に切ります。耐熱容器に入れてラップをし、電子レンジで約6〜8分(竹串が通るまで)加熱します。レンジがない場合は茹でてもかまいません。
- 明太子は包丁で切り、皮を取り除きます。小ねぎは刻みます。
- 加熱したじゃがいもをボウルに入れ、熱いうちにバターを加えて崩しながら混ぜます。塩で軽く味を調えます。
- じゃがいもを器に盛り、上に明太子をのせます。黒こしょうと小ねぎを散らして完成です。好みで軽く混ぜて召し上がってください。
アレンジ例
- タラモ風: じゃがいもをしっかり潰し、マヨネーズを加えてタラモサラダ風に仕上げます。
- 明太チーズガレット: 薄切りじゃがいもを重ねてフライパンで焼き、明太子ととろけるチーズをのせます。
- いか明太じゃがバター: 炒めたいかと合わせて炒め、旨みをプラスします。
コツ・ポイント
- じゃがいもは熱いうちにバターを混ぜると風味が良くなります。
- 明太子は最後にのせると食感と塩気が際立ちます。
- おつまみとしてはもちろん、軽い副菜やお弁当のおかずにも合います。
ちくわ・長芋の明太子バター炒め
材料(2人分)
- 長芋:200g
- ちくわ:2本
- 辛子明太子:40g
- 片栗粉:大さじ1
- バター:10g
- サラダ油:小さじ1
- 塩・こしょう:各少々
- 刻みねぎまたは刻み海苔:適量(仕上げ用)
下ごしらえ
- 長芋は皮をむき、1.5cm幅の乱切りか一口大に切ります。水気が多い場合はキッチンペーパーで軽く押さえます。
- ちくわは斜め薄切りにして食べやすくします。
- 明太子は皮を取り、中身をスプーンで出しておきます。
- 長芋に片栗粉をまぶしておきます。表面が薄くコーティングされれば十分です。
作り方
- フライパンにサラダ油を熱し、ちくわを入れて中火でさっと焼き色をつけます。
- ちくわに焼き色がついたら長芋を加え、表面にこんがりとした焼き色がつくまで炒めます。蓋をして弱火で1〜2分加熱すると中がほくほくになります。
- 火を弱め、バターを加えて溶かします。バターが溶けたら明太子を加え、全体を手早く和えます。明太子は強火で長時間加熱すると香りが飛ぶので火加減に注意してください。
- 最後に塩・こしょうで味を整え、器に盛り付けて刻みねぎや刻み海苔を散らします。
ポイント・アレンジ
- 片栗粉をまぶすことで外はカリッ、内はほくほくの食感になります。
- 明太子は後半に加え、火を通しすぎないと風味が良く残ります。
- バターを多めにするとこってり、少なめにするとさっぱり仕上がります。お好みで醤油を数滴たらしても美味しいです。
盛り付けと保存
- 熱いうちに召し上がると長芋の食感が一番良いです。冷めると水分が出やすいので、できれば作ってすぐお出しください。
- 残った場合は冷蔵で1日以内に。再加熱は弱火で軽く温め直すと食感が戻りやすいです。
タラのムニエル明太バターソース
材料(2人分)
- 生タラ:2切れ(約200g)
- 塩・こしょう:少々
- 小麦粉:適量
- オリーブ油:大さじ1
- 明太子:40g(皮を除く)
- バター(ソース用):20g
- レモン果汁:大さじ1/2
- 白ワイン:大さじ2
- 付け合わせ:じゃがいも150g、ブロッコリー50g
- 飾り:レモン薄切り、刻みパセリ
下ごしらえ
- タラはキッチンペーパーで水気を拭き、両面に塩・こしょうをふります。薄く小麦粉をまぶしておきます。
- じゃがいもは一口大に切って下茹でし、水気を切っておきます。ブロッコリーは小房に分け、塩少々を入れた湯でさっと茹でます。
- 明太子は皮を取り除き、フォークでほぐします。
作り方
- フライパンにオリーブ油を熱し、じゃがいもを入れて表面をこんがりと焼き色がつくまで中火で焼き、取り出します。
- 同じフライパンでタラのムニエルを作ります。油を足して中火で両面をそれぞれ約2〜3分ずつ焼き、火が通ったら取り出します。
- 小鍋に白ワインを入れて軽く温め、アルコールを飛ばします。火を止めてバターを加え溶かし、ほぐした明太子、レモン果汁を加えてよく混ぜます。必要なら塩で味を調えます(明太子に塩分があるので控えめに)。
- 皿にじゃがいもとブロッコリーを盛り、タラをのせて明太バターソースをかけます。レモンとパセリで飾ります。
ポイント
- タラは短時間で火を通し、ふっくら仕上げます。
- 明太子の塩分で味が決まるので、ソースの塩は最後に調整してください。
- ソースは温かいうちにかけるとバターの風味が生きます。
明太子チーズ焼き
材料(2〜3人分)
- フランスパン(バゲット)8〜10枚程度
- 明太子 1腹(中身を取り出してほぐす)
- 無塩バター 適量(薄く塗る)
- とろけるチーズ 適量(ピザ用など)
- お好みで大葉・刻み海苔・万能ねぎ・レモン(飾り用)
作り方
- フランスパンを1.5〜2cm厚にスライスします。軽くトーストすると水分が飛んで食感が良くなります。
- パンの片面に薄くバターを塗ります。バターは風味づけなので多すぎないようにします。
- ほぐした明太子を均一にのせます。辛さが強い場合は少量のマヨネーズやバターと混ぜるとまろやかになります。
- 明太子の上にたっぷりチーズをのせ、200℃に予熱したオーブン(またはオーブントースター)で約6〜10分、チーズがとろけて軽く焦げ目がつくまで焼きます。
焼き方のポイント
- オーブンの機種で焼き時間が変わります。焦げやすい場合はアルミを被せ途中で外すと均一に仕上がります。
- 明太子は加熱しすぎると水分が抜けるので、短時間でチーズを溶かすのがコツです。
盛り付けとアレンジ
- 焼き上がりに刻んだ大葉や刻み海苔を散らすと香りが立ちます。レモンを軽く絞ると味が引き締まります。
- きのこやベーコンを一緒にのせて焼くとボリュームが出ます。
おしゃれで手軽な一品です。お酒のおつまみやちょっとしたおやつにどうぞ。
ゴーヤの明太バター炒め
材料(2人分)
- ゴーヤ:1本
- 明太子:1腹(約40〜50g)
- バター:20g
- 醤油:小さじ1
- 塩:小さじ1/2(下処理用)
- サラダ油:小さじ1
- 黒胡椒・いりごま:適量(仕上げ用)
下ごしらえ
- ゴーヤは縦半分に切り、スプーンでワタと種を取り除きます。薄切り(2〜3mm)にします。
- ボウルにゴーヤを入れ塩を振って軽くもみ、10分ほど置いてから水分と苦味を絞ります。ペーパータオルで軽く押さえて水気を取ります。
- 明太子は皮を外し、身をほぐしておきます。
作り方
- フライパンにサラダ油を熱し、ゴーヤを中火でさっと炒めます。表面に艶が出てきたら火を少し弱めます。
- バターを加えて溶かし、明太子を加えて手早く混ぜ合わせます。明太子が全体に絡んだら醤油を鍋肌から回し入れて味を引き締めます。
- 火を止め、器に盛って黒胡椒といりごまを振って完成です。
コツとアレンジ
- ゴーヤは炒めすぎずシャキシャキ感を残すと食べやすいです。
- にんにくのみじん切りを少量加えると香りが増します。
- 辛めが好きなら七味や柚子胡椒を少し足してください。
盛り付け・合わせる飲み物
冷えたビールや辛口の日本酒がよく合います。おつまみとしても、温かいご飯のおかずとしても楽しめます。
明太子入りだし巻き卵
材料(2〜3人分)
- 卵 3個
- 明太子 1腹(約70〜90g)
- だし(和風だし) 50ml
- 砂糖 小さじ1
- 醤油 小さじ1/2
- 塩 少々
- サラダ油 適量
作り方
- 明太子は包丁で薄く切り、皮を取り除きます。取り分けておくと仕上げの飾りに使えます。
- ボウルに卵を割りほぐし、だし・砂糖・醤油・塩を加えて軽く混ぜます。泡を立てすぎないように手早く混ぜましょう。
- 玉子焼き用のフライパンを中火で温め、油を薄くひいておきます。卵液を薄く流し入れ、表面が半熟になったら明太子をのせて手前に巻きます。
- 同様に油を薄く引き、卵液を加えて前の巻いた部分の下に流し込みます。固まりかけたら手前に巻き込み、これを繰り返して厚みを出します。
- 全体がふんわりと巻けたら火を止め、巻きすで形を整えると仕上がりがきれいです。好みで残しておいた明太子を上にのせます。
ポイント・コツ
- 卵は泡立てすぎないと口当たりがやさしくなります。
- 火加減は中〜弱火でゆっくり。強火だと固くなりやすいです。
- 明太子は加熱しすぎるとパサつくので、巻き込むときは薄く散らす程度がよいです。
盛り付けと合わせる飲み物
- 一口大に切り、大根おろしや刻みねぎを添えるとさっぱりと食べられます。
- 冷えたビールや軽めの日本酒と相性がよく、おつまみとしても喜ばれます。
明太子と大葉の春巻き
はじめに
サクサクの皮と大葉の香り、明太子のピリ辛が楽しめる春巻きです。ビールや日本酒に合わせやすく、手軽なおつまみになります。
材料(2〜3人分)
- 春巻きの皮:8枚
- 明太子:1腹(約60〜80g)
- 大葉:8枚
- クリームチーズ(お好みで):50〜60g
- 卵または水:のり代として少量
- サラダ油:揚げ用適量
下ごしらえ
- 明太子は皮を取り、中身を軽くほぐします。塩気が強い場合は少し取り除いてください。2. クリームチーズを使う場合は室温に戻して柔らかくします。3. 大葉は水気を拭き、細切りにします。
作り方
- ボウルで明太子とクリームチーズを混ぜ、滑らかにします。チーズを入れない場合は明太子だけでOKです。2. 春巻きの皮を広げ、手前に大葉を1枚置き、その上に明太子を大さじ1程度のせます。3. 両端を内側に折り込みながら手前からきつめに巻きます。端は卵または水でしっかりと閉じます。
揚げ方・焼き方
- 揚げる場合:深めの鍋に油を入れ、170〜175℃に熱してから入れ、きつね色になるまで約2〜3分揚げます。油が高温すぎないよう注意してください。- フライパンで焼く場合:薄く油を引き、巻き終わりを下にして中火で転がしながら焼き、全体が色づいたら蓋をして中まで火を通します。
盛り付けと楽しみ方
切って器に盛り、レモンやマヨネーズ、ポン酢を添えると味の変化が楽しめます。大葉の香りを活かすため、熱いうちにどうぞ。
保存とアレンジ
- 揚げる前なら冷凍保存できます。凍ったまま揚げ時間を少し長めにしてください。- 具に刻んだきゅうりやツナを混ぜたり、チーズの代わりに明太バターを使うアレンジもおすすめです。
万能めんたいバターの作り方
はじめに
バター100g、マヨネーズ大さじ2、にんにく小1片、めんたいこバラ大さじ1を混ぜるだけで作れる、使い勝手の良い万能調味料の作り方です。辛味が苦手な方はたらこで代用できます。
材料(作りやすい分量)
- 無塩バター 100g(室温で柔らかくする)
- マヨネーズ 大さじ2
- にんにく 小1片(みじん切りまたはすりおろし)
- めんたいこ(ばら) 大さじ1
- 黒こしょう 少々(お好みで)
作り方
- バターを室温で柔らかくします。加熱せずに柔らかくするのが風味を保つコツです。
- にんにくは皮をむいてみじん切りにするか、すりおろします。生の風味が苦手なら軽く焼いて使います。
- ボウルに柔らかくしたバターを入れ、マヨネーズを加えてよく混ぜます。なめらかになったらにんにく、めんたいこを加えます。
- 全体が均一になるまで混ぜ、最後に黒こしょうで味を整えます。塩気はめんたいこの塩分で足りることが多いので、味を見て調整してください。
使い方の例
- トーストやクラッカーに塗る
- パスタの仕上げや、和風クリームパスタのベースにする
- 焼き魚や蒸し野菜、じゃがいもにのせる
- オムレツやだし巻き卵の具に混ぜる
保存と応用
- 清潔な容器に入れて冷蔵で約1週間保存できます。少量ずつラップで包んで冷凍すると長持ちします(1か月程度)。
- 辛さを抑えたい場合はめんたいこの量を減らすか、たらこに替えてください。たらこはやや塩分が高いので味見しながら調整します。
ちょっとしたコツ
- バターを完全に溶かさないで混ぜると、風味と食感が良くなります。
- にんにくは生のままだと辛味が強くなるので、苦手な方は加熱してから混ぜてください。